『特攻隊の母』ことトメさんが遺族の為に富屋食堂の離れを改装して開いた、トイレ・風呂共同のいわゆる昭和の宿。喜怒哀楽の心を知り尽くしたトメさんの宿だけあって、おもてなしの心は申し分ない。
案内された部屋には知覧のお茶とお茶請けがさりげなく用意されており、浴衣に着替えて暫し一服。暫くするとお風呂が沸いた旨連絡が入り、気持ち良く頂く。湯上りは部屋に戻り、お茶を飲みながら窓辺で富屋食堂を眺めながら一涼み。程よい時間に夕食の準備ができた旨連絡が入り、一階の個室へ。夕食はボリューム満点で旨い。豪華な食材の旨さではなく、真心の籠った泣ける旨さ。夕食後、特攻隊が休息されていた当時の大広間やトメさんの生前の部屋を案内頂き、トメさんの話に耳を傾ける。
ただ古いだけではない。平成の快適さが昭和の味(テイスト)を損なうことなく絶妙に組み込まれているのが憎い。例えば部屋。昔は四畳半だった部屋も今は二部屋で一部屋、狭さを感じさせない十分な広さを確保。クーラや電気ポットは部屋に完備。トイレもウォッシュレット。風呂場も昭和の味を残しながらしっかりリノベーションされており、なにもかもがいちいち気持ちがいい。
夕食付きで一泊一万円強、ホテルにはない安らぎがここにはある。
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