日常を忘れられる居心地抜群のキャビン10選
スイス・アルプスからオーストラリアのアウトバックまでご紹介。
北半球で気温が下がり始めると、多くの旅行者は田舎を訪れ、素朴ながらも居心地よく過ごせるキャビンを探し求めます。この季節の醍醐味として、暖炉のそばでブランケットにくるまり、山間部ならではの心温まる料理や、マグカップでホットココアやホットカクテルを味わう以上の楽しみがあるでしょうか?または、スノーシューで森を散策したり、ゲレンデを滑走したりと、冬の冒険に出かけるか、または温泉にゆっくり浸かるのもおすすめです。
ここでは世界の極上リゾートキャビン10選をご紹介します。南半球のキャビンも含まれているので、どの季節でも快適な旅が楽しめます。
ザ・クマオン(インド、ビンザー)
おすすめシーズン:寒さが苦手でないなら12月から2月がおすすめ。渓谷は雪で覆われ、空は澄み渡るので、星空観察に最適な条件が整います。
ホテル関連情報:ニューデリーから車で1日、インドのヒマラヤ山脈のふもとにあるこのエリアは、何十年にもわたってボブ・ディランやキャット・スティーヴンスらを惹きつけてきました。ただし、サイケなヒッピーの人たちにとっては、10室のスイートを備えたミニマルな山のリゾートが、少し場違いだと感じるかもしれません。ザ・クマオンで最も印象的なのは、眼下に広がる渓谷を見下ろすレストラン。黒豆のダールや麻の実の粉末で作られたバンチャツネなど、地域原産のスーパーフードを提供しています。
必見ポイント:滝の近くを散策したり、コシ川沿いでピクニックを楽しんだりした後は、スパでリラックス。チャンピ(アーユルヴェーダ式の頭と首のマッサージ)や、地元産のコールドプレスオイルを使ったトリートメントが受けられます。
ローンマウンテン・ランチ(モンタナ州、ビッグスカイ)
おすすめシーズン:12月から3月にかけては、ウィンタースポーツを満喫するのに最適です。
ホテル関連情報:イエローストーン国立公園から29kmほどのモンタナ州ロッキー山脈の斜面に位置する、この高級感あふれる観光牧場は1915年に自作農場としてスタートしました。キャビンの多くは1920年代に建てられたもので、コントルタマツが使われています。現在は猫足のバスタブやだるまストーブなどの快適な設備が整っています。犬ぞり、マス釣り、ハイキング、スキーなどを楽しんだ後は、ホテルのレストラン、ホーン&キャントルでバイソンのショートリブやジビエのボロネーゼなどのメニューを堪能できます。
必見ポイント:このエリアで冬を満喫するなら、そり体験付きディナーがおすすめ。20分ほどそりに乗って歴史あるノース・フォーク・キャビンに向かい、そこでハニー・ムーンシャインというお酒を味わい、モンタナ産のプライム・リブの後にハックルベリーコブラーのデザートをお楽しみください。
ペッパーズ・クレイドル・マウンテンロッジ(オーストラリア、タスマニア州)
おすすめシーズン:6月から8月にかけては雪で覆われ、南半球のオーロラ(南極光)が最もよく見えるシーズンです。
ホテル関連情報:タスマニア州の北西部、クレイドル山=セントクレア湖国立公園の端に位置する山間部のロッジは、印象的な大自然の中にあり、ウォンバットやワラビーを間近で見ることができます。モダンなキャビンからは、森林地帯と公園の名前に由来する山頂の景色を眺めることができます。また「スパキャビン」にはスパ用バスタブがあり、ロッジ本館と周辺のハイキングコースに遊歩道でつながっています。静かな冬の時期には、スノーガムの木々の間を乗馬で進み、穏やかな水面のダヴ湖の周りを散歩できます。
必見ポイント:このエリアを最もドラマチックに満喫するなら、オーストラリアで最も深いフューリー渓谷の上空をヘリコプターで巡るツアーがおすすめ。
チェルボ・マウンテン・リゾート(スイス、ツェルマット)
おすすめシーズン:3月と4月は混雑を避けてスキーを楽しめます。
ホテル関連情報:マッターホルンのふもとに位置するチェルボ・マウンテン・リゾートは、丘の中腹に環境に配慮した建物が点在し、おとぎ話の村のような雰囲気が味わえます。メインのロッジでは、スタジオからベッドルーム3室のペントハウスまで揃うサービス・アパートメントを選べるほか、各種キャビンの客室もご用意。全室に寝心地の良いヘステンス製マットレスを完備しています。クライミングウォールやジムのほか、フェルディナンドなどのレストランが3軒あり、フォンデュやラクレットといったメニューは絶品です。
必見ポイント:ホテルのアートマン・マウンテン・スパでは、世界各地のエッセンスが融合。ホットストーンを使用したブータンスタイルのハーブバスや、マッターホルンを望む日本式の温泉、そしてモンゴル風のゲルはトリートメントルームにもなります。
ダントン・ホット・スプリングス(コロラド州、ドローレス)
おすすめシーズン:この地域で最も雪が多く、ホリデーシーズンのピークが過ぎた1月から3月。
ホテル関連情報:コロラド州テルユライド郊外で、19世紀のゴーストタウンに残る建物を活かしたコロラド州の山岳リゾート。ここには、手斧で作られた13棟のキャビンがあり、採掘労働者が自分たちで建てたものもあります。予約するキャビンによっては、暖炉や屋外シャワーが利用できるほか、ホテルの有名な炭酸カルシウム温泉を貸切で利用できます。浴場または星空の下で楽しめる30℃~41℃のさまざまな温泉も見逃せません。ダントンはオールインクルーシブに近い設定で、食事、ほどんどのアルコール、そして多くのアクティビティが含まれています。
必見ポイント:冬には、スノーシューや馬ぞり体験、スノーモービル、クロスカントリースキーなどが楽しめます。サンファン山脈の凍結した滝を登るアイスクライミングにも挑戦してみては。
ブラサダ・ランチ(オレゴン州、パウエルビュート)
おすすめシーズン:秋には、紅葉(特に黄金色のアスペン)を眺めたり、冬の生息地に移動するミュールジカやプロングホーンを観察したりできます。
ホテル関連情報:オレゴン州ポートランドから東に数時間の場所にあるラグジュアリーな牧場では、馬に乗って何キロにもおよぶトレイルに挑戦したり、アメリカ屈指の絵のように美しいゴルフコースでプレーしたり、スパでくつろいだりできます。牧場には、通常の客室やスイートルームに加えて、洗練された北欧デザインのインテリア、暖炉、ホットタブを備えた、印象的な建築のバンガローや、ベッドルームが2室、3室、4室のキャビンもあり、設備の整ったキッチンと屋外パティオも付いています。
必見ポイント:専属スタッフと一緒に、馬に乗って初心者向けレッスンに参加したり、囲いに沿ってポニーの乗馬体験をしたり、景色を眺めながらトレイルライドに出かけたり。夜には焚き火を囲み、ホットココアやスモアで締めくくりましょう。
ラ・モラダ・ロッジ(アルゼンチン、ロス・チャカイェス)
おすすめシーズン:3月と4月は、ブドウの収穫と紅葉が見られます。
ホテル関連情報:メンドーサのウコ・ヴァレーは、雪を頂いたアンデス山脈の斜面にあります。この地域の魅力に浸るなら、ブドウ園に囲まれたブティックロッジでの滞在がおすすめです。敷地内の小さなコテージと少し広めのライフポッド・スイートでは、屋外の木製バスタブや、地面と同じ低さのプールがあり、素晴らしい景色を望めます。ボーナス:このエリアでの星空観察は圧巻です。
必見ポイント:ウコ・ヴァレーに行くなら、ワイナリーに1か所は立ち寄ることをおすすめします。メンドーサ・ワイナリー・ツアーの専属ドライバーが同行するガイドツアーを予約して、地元の雰囲気を感じてみては。
クラフース・ウィルダネス・リゾート(ブリティッシュコロンビア州、デソレーション・サウンド)
おすすめシーズン:グリズリー・ベアの観察に最適な8月から10月。
ホテル関連情報:水上または空路でしかアクセスできない、ブリティッシュコロンビア州沿岸部にある先住民族が経営するエコリゾートでは、デソレーション・サウンド、コースト山脈、そしてグレート・ベアー・レインフォレストを間近に眺めることができます。クワキウトル族のアーティスト、アダム・ルイス氏のアートと、コースト・セイリッシュのアーティスト、シモーネ・ダイアモンド氏の枕がアクセントになっているログキャビンを予約してみるのはいかが。冬も穏やかな気候ですが、このオフグリッドリゾートは冬季に閉鎖されます。ザトウクジラやアシカが頻繁に水辺に訪れる春や、グリズリーベアが鮭の遡上を目当てに川に来る秋がおすすめです。
必見ポイント:釣り好きなら、海釣りやヘリコプターで移動するフライフィッシングなど、さまざまな釣りツアーに参加できます。海で罠を仕掛けて採餌するブリティッシュコロンビア州のボタンエビ漁体験では、捕れたエビを滞在中にシェフが調理してくれます。
アーバン・カウボーイ・ロッジ(ニューヨーク州ビッグ・インディアン)
おすすめシーズン:10月は、紅葉の見ごろです。
ホテル関連情報:ニューヨーク市から約2時間半の距離に位置し、27ヘクタールほどの敷地にある26室のリトリート(2つの独立したキャビンを含む)は、枝角のシャンデリア、石造りの暖炉、ヒマラヤスギの屋外バスタブなど、山好きな人には魅力が満載です。ペンドルトンのブランケットは大胆な柄ですが、オーダーメイドのハンドプリントの壁紙はもっとインパクトがあります。館内のダイニングルームでは心温まる料理を、パーラーではシュリンプカクテルやアンチョビのマリネなどの軽食を楽しめます。
必見ポイント:キャッツキルには魅力的な町が点在し、当てもなく散歩したり、醸造所でゆっくり過ごしたりするのに最適です。一番近いのは、フェニシア、マーガレットビル、ウッドストックなど。アクティブな人なら、15分ほどで最寄りのベライーア山でスキーを楽しむこともできます。
その他のおすすめ情報
ギルピン・ホテル&レイクハウス(イギリス、ウィンダミア)
おすすめシーズン:11月と12月には、田舎のクリスマスの雰囲気に浸ることができます。
ホテル関連情報:湖水地方にある施設は家族経営で、実は2つのホテルが1つになっています。ギルピン・ホテルは、広さ8.5ヘクタールの敷地に30室の独立した客室を備え、レストラン2軒、シャンパンバー、スパを併設し、ラマ、アルパカ、ポットベリード・ピッグ(お腹がぽっこりした子豚)の小さな群れを観察できます。より静かな雰囲気のギルピン・レイクハウスには、私有の湖を囲む6つの客室があり、専用のボートハウスが併設されています。ホリデーシーズンになると、湖水地方は池や滝が凍り、幻想的な雰囲気に包まれます。ギルピンでは、ホールがクリスマスの装飾で彩られ、暖炉に火が灯ります。ホリデー気分を味わえるアフタヌーンティーやリース作りのワークショップに参加してみるのもおすすめ。
必見ポイント:ミシュランの星を獲得したホテル内のレストラン、ソースでは、シェフのオリー・ブリッジウォーター氏が、コーンウォールのアンコウやカンブリア州のウズラなどの食材を使った、独創的なテイスティングメニューを提供しています。