10月に訪れたい国内外のおすすめスポット10選
グリズリーベアを観察したり、お化けを探したり、紅葉狩りを楽しんだり。
2024年8月20日更新
北半球の多くの旅行者にとって、秋の旅行と言えば、紅葉狩り、リンゴ狩り、トラクターライド、お化け屋敷、パンプキンスパイスラテなどが定番として挙げられます。定番の他にも、一風変わった楽しみ方もたくさんあります。ニューオーリンズでは、ハロウィーンのお祭りがマルディグラを彷彿とさせるナイトパレードの形をとることがあり、ブードゥーのような雰囲気になります。韓国を訪れるのであれば、おとぎ話に出てきそうな島で紅葉を眺めるのがおすすめです。
10月は気候が心地よく、ショルダーシーズンで混雑もひどくない、観光に絶好のシーズンです。ステート・フェア・オブ・テキサスなどのフェスティバルも盛りだくさん。旅行にぴったりの、秋のアクティビティ10選をご紹介します。
キャンベルリバー(カナダ)
野生動物愛好家向け
平均気温:最高気温14℃、最低気温5℃
毎年秋になると、世界中のサケが産卵のために遡上しますが、クマはその栄養豊富なサケを捕らえて冬ごもりに備えて太ります。それは、地球上で遥か昔から見られる自然の絶景の1つ。ブリティッシュコロンビア州のキャンベルリバーでは、毎年10月に見ることができます。バンクーバー島の東側に位置し、川と周辺の街には5種類の太平洋サケが生息することから、「世界のサケの首都」とも呼ばれています。サケが増えるとクマも増えます。この地域には推定7,000頭から1万2,000頭のクロクマが生息しており、魚を捕ったり、ベリー類を食べたりしている姿を街の中で目にすることも珍しくありません。
ガイド付きツアーに参加すれば、クロクマやグリズリーベアに出会えるチャンスが増えます。たとえば、キャンベルリバー・ホエール・ウォッチング&アドベンチャー・ツアーズでは、8時間のトバ入り江の観光クルーズを提供しています。このツアーでは、クラフース・ファースト・ネイションのガイドと一緒に、クマがサケを捕る様子を観察できます。街に戻ったらキンサム・リバー・ハッチェリーを訪れてサケについてさらに学ぶか、シー・ビヨンド・アドベンチャーズやコスタル・ウィルダネス・アドベンチャーズなどの熟練のスタッフと一緒に釣りにでかけてみるのはいかが。
ラスベガス(ネバダ州)
クラシックロックのファンにおすすめ
平均気温:最高気温28℃、最低気温8℃
昨年の秋、ラスベガス・ストリップのすぐ東側にスフィアがオープンしました。36階建ての大胆な設計の会場はプログラミング可能なLEDで埋め尽くされ、目玉から満月まで、さまざまな姿に変身します。これまでに、U2、Phish、Dead & Companyなどのイベントが開催されてきました。9月には、イーグルスのレジデンシーがスタート。そして今月は10月11日、12日、18日、19日に公演があります。最近のほとんどの有名コンサートツアーと同様に、チケットはすぐに売り切れますが、公式の再販オプションが利用できます。
音楽好きなら、今月開催される他のレジデンシーもチェックしてみてください。マンダレー ベイ リゾート&カジノのハウス・オブ・ブルースでは、サンタナの公演を予定しています。また、2023年にオープンしたパンクロック博物館では、テーマ別のガイド付きツアーを提供しています。気になる方のために念のためにお伝えすると、そこで結婚式を挙げることもできます。
セントルシア
カリブ海のカルチャーを味わう
平均気温:最高気温31℃、最低気温21℃
10月のセントルシアは、クレオール文化遺産継承月間です。これはフレンチ・クレオール文化と歴史を祝う毎年恒例のイベントで、1980年代から続いています。旅行者にとって、この月はパフォーマンスからストリートパーティーまで、家族連れで楽しめる時期です。10月最後の日曜日のJounen Kwéyòl(クレオールの日)には、クライマックスを迎えます。
島中がお祝いムードに包まれます。一方で、リラックスしたストレスの少ない休暇を過ごしたいなら、ウィンジャマー・ランディング・ヴィラ・ビーチ・リゾートを拠点にするのがおすすめ。昨年の春に1,200万ドルをかけて改装を終えたこのリゾートでは、ファッションショーやミクソロジーのコンテスト、歴史的な展示など、クレオール文化遺産月間のイベントが目白押しです。おまけ情報:リゾートにある、寝室を何部屋も備えたヴィラは、家族の団欒に最適です。可能であれば、丘の中腹にあるヴィラを予約してみて。眼下に広がる湾の景色を存分に楽しむことができます。
ニューオーリンズ
ゴースト・ハンターズ向け
平均気温:最高気温27℃、最低気温17℃
ここは、ブードゥー文化の中心地。米国内で最も幽霊の出る場所の1つでもあることから、ニューオーリンズにはハロウィーンの前からお化けの季節を楽しめます。10月19日には不気味なガラス繊維や張り子の装飾品を身につけた、クルー・オブ・ブー!のパレードがフレンチ・クォーターの通りを練り歩きます。恐怖心を煽る演出が大丈夫な方は、モーチュアリ・ホーンテッド・マンションを訪問してみて。1872年に建てられた邸宅を利用しており、約80年間、実際に霊安室として使用されていました。今年のアトラクションは、なんと選挙をテーマにしています。
いつ訪れるとしても、人気のニューオーリンズ・ゴースト、ブードゥー、ヴァンパイア・ウォーキング・ツアーはおすすめ。ニューオーリンズ薬局博物館、ラフィッツ・ブラックスミス・ショップ・バー、ラローリー・マンションのような歴史的なスポットに立ち寄ります。または、地元のブードゥー教の女性の祭司長が案内するアナンシーズ・ドーターズのウォーキングツアーも要チェックです。
サグレス(ポルトガル)
デイビッド・アッテンボロー級の野生動物観察好き向け
平均気温:最高気温23℃、最低気温15℃
このリスボンから車で3.5時間の場所に位置する穴場の海辺の町は、ポルトガルの南東端にあり、生物多様性で知られるホットスポットです。ここは、冬を越すためにアフリカに向かう何千羽もの渡り鳥の最後の休憩場所となっています。10月には、サグレスではたくさんのバードウォッチング・フェスティバルが催されます。フェスティバルの一環として、ガイド付きツアーに参加したり、ボートに乗ったり、ワークショップに参加したり、研究者が鳥にIDバンドを付けるのを手伝う科学体験をすることもできます。見る目を鍛えて、さまざまな形や大きさの鳥を観察してみましょう。昨年のフェスティバル参加者は、148種もの生体を観察しました。中には、コザクラインコムクドリや地中海ミズナギドリなどの比較的希少な動物も含まれます。
2024年のフェスティバルは10月5日~8日まで開催されますが、この日程に参加できなくても、月全体を通して渡り鳥の大移動を垣間見ることができます。さらに、この地域は他のアウトドアアドベンチャーにもぴったり。サーフィンを習ったり、イルカウォッチングを楽しんだりできます。
韓国・南怡島
紅葉狩りにおすすめ
平均気温:最高気温19℃、最低気温8℃
ソウルから北東に数時間の南怡島には、おとぎ話に出てきそうな景色が広がります。セコイア、イチョウ、マツが並ぶ、長くて真っ直ぐな小道が続きます。10月になると、多くの木々の葉が黄金色に色づき、息をのむような風景により一層の輝きを添えます。
KtourstoryやSAツアーなどのアウトドア専門店によるガイド付きツアーなら、気軽にソウルからの日帰り旅行を楽しめます。自力で向かう場合は、複数の交通手段が必要になります。加平駅まで電車で40分、それからタクシーまたはバスで桟橋まで向かい、フェリーに少し乗ります。アドベンチャー好きなら、フェリーに乗らずにジップラインで島に到着するのもおすすめです。スカイライン・ジップワイヤーは1人あたり約36ドルで、所要時間は90秒です。スリル満点のフライトで島までたどり着きます。
南怡島は、人気の韓国ドラマ冬のソナタに登場するため、注意点もあります。大勢の観光客が訪れているかもしれません。それでも、木々の間で寂寥感や静けさを感じることもできるはずです。他の観光客を避けたいのであれば、朝一番に行くか、遅くまで滞在するのがおすすめです。
ダラス
揚げ物好きにおすすめ
平均気温:最高気温26℃、最低気温14℃
1886年より、テキサス・ステート・フェアがダラスの広大なフェアパークで毎回開催されており、3週間にわたる開催期間中は、パレード、花火、ドッグスタントショー、農業展示会などが催され、多くの観光客が訪れます。今年の開催は、9月27日から10月20日まで。カントリーミュージックをテーマにしたシルク・ドゥ・ソレイユの新パフォーマンス「ソングブレイザーズ」は必見です。イチ押し情報としては、60ドルのシーズンパスを購入をぜひご検討あれ。これには、テキサス・スカイウェイの片道無料乗車、駐車割引券2枚、ステート・フェア・グッズの10ドル割引などの特典が付いています。
フェア会場以外にも、まだまだ知られていないこの街には、秋の見どころが盛りだくさん。ダラス樹木園では、秋のフェスティバルが開催されます。昨年は、15万本の季節の花と9万個のカボチャとヒョウタンが咲き乱れました。ぜひ写真撮影を楽しみたいスポットです。新しくオープンしたホテルス・ウェクサンに注目です。フェアの会場まで10分です。敷地内のStillwell'sでは、フォアグラのドーナツやボーンマローのビーフジャムなど、独創的なステーキハウスの料理が提供されています。フェア会場よりも断然おしゃれ感を楽しめる場所です。
キャンベラ(オーストラリア)
お花好きにおすすめ
平均気温:最高気温19℃、最低気温7℃
北半球では10月と言えば紅葉ですが、南半球では春の真っ盛り。オーストラリアの首都では、この季節を南半球最大の花のフェスティバル、フロリアード(9月14日~10月13日)で祝います。この期間、コモンウェルス・パークは何百株もの花で溢れます。キャンベラ国立樹木園では、シダレソウなどの季節の花を探してみて。想像以上に繊細な白い花が咲き乱れています。
晴れていても風が強い時間帯には、日の出熱気球体験や、ティドビンビラ自然保護区でのドライブ、またはナマジ国立公園でのブッシュウォークがおすすめ。この時期、オーストラリア・キャピタル・テリトリーの起伏の激しいエリアでは、見事な野花が咲き乱れます。ナマグディのブラックタング・カラデニア、ノッディングブルーリリー、ビリーボタンをお見逃しなく。標高が上がるにつれて、10月後半に野生の花が色とりどりのピークを迎えます。
チャールストン(サウスカロライナ州)
歴史的建造物好きにおすすめ
平均気温:最高気温24℃、最低気温17℃
チャールストンを散歩していると、まるでアメリカ建築の歴史を散策しているかのような気持ちになれます。1670年に街が始まって以来の、グリーク・リバイバル様式、連邦様式、ジョージアン様式、ビクトリア様式、イタリアネート様式など、ほぼすべての様式の建物が並びます。10月中は、チャールストン保存協会が運営する秋のツアーの少人数のグループで、通常は一般公開されていない家や庭園を探検できます。希望する旅行プランが売り切れてもご心配なく。今年は初めて、セルフガイドの無料ウォーキングルートがアプリで公開されます。
市内の居住空間について詳しく知りたい場合は、1820年代に建てられたエイケン・レット・ハウスや、1808年に建てられたナサニエル・ラッセル・ハウスなどの住宅博物館を訪れてみて。1738年にオープンしたドレイトン・ホールは、復元されていない状態で一般公開されている、アメリカ最古のプランテーション・ハウス。ここで暮らした奴隷の男性、女性、子供たちに焦点を当てたツアーや展示で、その歴史を包み隠さず伝えています。
プロビンスタウン(マサチューセッツ州)
プライド・パーティーに参加したい方におすすめ
平均気温:最高気温16℃、最低気温8℃
プロビンスタウンは6月から8月には混雑する傾向にあります。でも、ケープコッドの先端にあるこの町をオフシーズンに訪れるべき理由はたくさんあります。特に、リラックスした雰囲気や、インクルーシブなイベントが目白押しです。
プロビンスタウンで最も人気のフェスティバルの1つが10月に開催されます。トランスウィーク(以前はファンタジア・フェアと呼ばれていた)は、1975年以来、トランスジェンダーであることを自認する人々やその友人、家族、その他すべての人々のためのコミュニティを生み出してきました。10月下旬に1週間にわたって開催されるこのフェスティバルは、世界で最も長く開催されているトランスジェンダーのカンファレンスで、ジェンダー論に関するアカデミックなワークショップからパーティーまで、公式および非公式のイベントが幅広く開催されます。カンファレンスが近づくにつれて値段が上がる登録料がありますが、誰もが参加できる無料のイベントもあります。
この海辺の街では、レディースウィークも10月に開催されます。毎年恒例のLGBTQ+の集まりで、映画上映、コンサート、コメディショー、その他のフェスティバルが開催されます。プロビンスタウンのウィメン・インキーパーズ・オブ・プロビンスが運営するホテルの予約を検討してみては。レイヴンウッド、ローズ・エーカー、またはガブリエルズ・プロビンスタウン・ホテルなどがあります。
イベントに参加しなくても、Pタウン(プロビンスタウンの愛称)の愛を感じることはできるはず。ピルグリム記念碑&プロビンスタウン博物館に立ち寄って、街の1世紀にわたるクィアの歴史について展示を見てみては。また、プロビンスタウン・アート・アソシエーション・アンド・ミュージアムの展示を見に足を運ぶのもおすすめです。