ハノイ美術博物館

ハノイ美術博物館

ハノイ美術博物館
4.5
旅行者の感想
Tafelberg
著者:Tafelberg
ヴェトナムの歴史と文化を肌で感じられる良質な美術館
2020年1月
ホーチミン廟から歩いて行ける距離にある。おしゃれなコロニアル風の建物で、内部は小部屋に分かれていて、展示品がびっしり陳列されており、さながら迷路のようで順路を間違えやすい。一つ一つじっくり鑑賞するなら3時間は見ておいたほうがいいだろう。本館のほかに別館があり、こちらはヴェトナム民族学博物館のダイジェスト版のようなフロアと、企画展示会のスペース、そして地下にはヴェトナムの由緒ある陶磁器の展示フロアがある。どうも他の観光客は別館の存在に気づいていない様子でありガラガラだったが、ここを飛ばしてしまうのは勿体ない。企画展では色鮮やかな現代絵画やコミカルな版画などが展示されていて、とてもよかった。 展示内容としては、ヴェトナム有史以来の美術品が順番に展示されており、特に(率直な意見で恐縮だが)社会主義化する前の作品は非常に見ごたえがある。美術館最大の見せ場は、王朝時代に作られた七福神を連想させる僧侶の彫像群である。ポーズや表情が実にコミカルで面白く、見ていて思わず笑顔になってしまうようなユーモアセンスに満ちている。美術館側としても、この作品が目玉だと意識しているのであろうか、展示スペースを広く取り、一体一体をじっくり眺められるよう空間配置を工夫している。 一方、作品の半数を占める社会主義時代の作品は、一種独特な雰囲気を持っている。「社会主義リアリズム」という党の方針に沿った作品になるので、当然テーマや構図や色使いが限定され、似たり寄ったりな雰囲気を受ける。そもそもヴェトナム随一の美術館だから、共産党の路線にそぐわない作品が展示されるはずもない。というより(最近はともかくとして)ヴェトナムでは社会主義の理念に沿った作品しか描くことが認められなかったはずだ。どの作品を見ても、戦争が国に与えた深い傷を感じずにはいられないし、それが人民を結び付ける絆となっていることも如実に読み取れる。どの作品も誠実に描かれているが、やはり芸術というものの本来のあり方からすると硬直した印象を受ける。「党の理念や政策が芸術に先行する」という形では、なかなか自由でのびのびとした作品は生まれづらいだろう。「描くべきものが芸術家の外から与えられる」しかも「枠組みから外れた絵を描くと処分される恐れがある」というような状況では、真の深い芸術は生まれ得ない。この美術館を観て回ると、そのことをいやがうえにも考えさせられる。 展示も終わりに近づきドイモイ時代の作品になると、どこか明るく生き生きした感覚が戻ってくる。それまでの時期よりも描くことのできる幅が広がったのであろう。ヌードも僅かながら登場するし、新しい社会問題を風刺するような作品や、芸術家の鬱屈した内面を描いたような抽象的な作品も登場する。 展示全体を通して注意深く観察していくと、非常に面白い考察ができる。「芸術とは何なのか」という問いかけを、美術館全体が投げかけているようにも感じられる。そういう意味で訪れる価値がある場所だと思う。展示の仕方などには問題があり、途中で迷子になってしまうような雑然としたところもあるが、せっかくハノイに来たなら絶対に訪れるべきであろう。

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Tafelberg
日本16件の投稿
ヴェトナムの歴史と文化を肌で感じられる良質な美術館
2020年1月
ホーチミン廟から歩いて行ける距離にある。おしゃれなコロニアル風の建物で、内部は小部屋に分かれていて、展示品がびっしり陳列されており、さながら迷路のようで順路を間違えやすい。一つ一つじっくり鑑賞するなら3時間は見ておいたほうがいいだろう。本館のほかに別館があり、こちらはヴェトナム民族学博物館のダイジェスト版のようなフロアと、企画展示会のスペース、そして地下にはヴェトナムの由緒ある陶磁器の展示フロアがある。どうも他の観光客は別館の存在に気づいていない様子でありガラガラだったが、ここを飛ばしてしまうのは勿体ない。企画展では色鮮やかな現代絵画やコミカルな版画などが展示されていて、とてもよかった。
展示内容としては、ヴェトナム有史以来の美術品が順番に展示されており、特に(率直な意見で恐縮だが)社会主義化する前の作品は非常に見ごたえがある。美術館最大の見せ場は、王朝時代に作られた七福神を連想させる僧侶の彫像群である。ポーズや表情が実にコミカルで面白く、見ていて思わず笑顔になってしまうようなユーモアセンスに満ちている。美術館側としても、この作品が目玉だと意識しているのであろうか、展示スペースを広く取り、一体一体をじっくり眺められるよう空間配置を工夫している。
一方、作品の半数を占める社会主義時代の作品は、一種独特な雰囲気を持っている。「社会主義リアリズム」という党の方針に沿った作品になるので、当然テーマや構図や色使いが限定され、似たり寄ったりな雰囲気を受ける。そもそもヴェトナム随一の美術館だから、共産党の路線にそぐわない作品が展示されるはずもない。というより(最近はともかくとして)ヴェトナムでは社会主義の理念に沿った作品しか描くことが認められなかったはずだ。どの作品を見ても、戦争が国に与えた深い傷を感じずにはいられないし、それが人民を結び付ける絆となっていることも如実に読み取れる。どの作品も誠実に描かれているが、やはり芸術というものの本来のあり方からすると硬直した印象を受ける。「党の理念や政策が芸術に先行する」という形では、なかなか自由でのびのびとした作品は生まれづらいだろう。「描くべきものが芸術家の外から与えられる」しかも「枠組みから外れた絵を描くと処分される恐れがある」というような状況では、真の深い芸術は生まれ得ない。この美術館を観て回ると、そのことをいやがうえにも考えさせられる。
展示も終わりに近づきドイモイ時代の作品になると、どこか明るく生き生きした感覚が戻ってくる。それまでの時期よりも描くことのできる幅が広がったのであろう。ヌードも僅かながら登場するし、新しい社会問題を風刺するような作品や、芸術家の鬱屈した内面を描いたような抽象的な作品も登場する。
展示全体を通して注意深く観察していくと、非常に面白い考察ができる。「芸術とは何なのか」という問いかけを、美術館全体が投げかけているようにも感じられる。そういう意味で訪れる価値がある場所だと思う。展示の仕方などには問題があり、途中で迷子になってしまうような雑然としたところもあるが、せっかくハノイに来たなら絶対に訪れるべきであろう。
投稿日:2020年1月18日
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まさじとはる
日本238件の投稿
時代横断
2019年10月
遺跡発掘物から近現代美術まで幅広く展示されている。小部屋が多く、じっくり観ていると2時間くらいはあっという間にすぎる。現代美術を観るとベトナム戦争の影響が大きく、長い内戦がベトナムの人の心に深い影を落としているのがひしひしと伝わってきた。
投稿日:2019年11月5日
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見ごたえ十分
2019年10月
ベトナムの歴史を垣間見ることができます。
絵画はもちろんのこと、彫刻なども展示されています。
またベトナム戦争関連の美術も多く展示されており、ベトナムの歴史を少し学んでいた方が、さらに理解して観賞する事ができるでしょう。
投稿日:2019年10月24日
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kazuhiko0303
Saitama, Japan55件の投稿
静かな博物館
2019年10月
旧市街と違い静かな環境にあり、庭にはカフェもあります。平日でしたので入場者が少なく、小学生の団体さんがいたくらいでした。館内には案内が無いのでわかりにくかったです。
投稿日:2019年10月11日
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Sounecho B
日本821件の投稿
戦争芸術
2018年12月 • カップル・夫婦
ベトナム美術が歴史に沿って鑑賞できます。中華風もあれば、ルノワール風もあってこの国が様々な文化の影響を受けた来たことがわかります。ベトナム戦もまた芸術家には日常風景として、創作の対象となって、単純な戦意高揚ではなくそこに美さえ見出しうることに、彼らの強靭さが現れています。
投稿日:2019年7月10日
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tk074
48件の投稿
展示は充実しています
2019年5月 • カップル・夫婦
古代から現代までの美術品が展示されています。特に絵画には、時代の空気を感じることができます。ベトナム伝統の絹をキャンバスにした絵画も多数展示されています。美術館は三階まであり、作品数も多いのでじっくり観ると2時間位かかります。
投稿日:2019年5月4日
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ikanbiru
tokyo85件の投稿
古代から現代までいろいろ見られる美術館
2019年4月 • カップル・夫婦
雨の日の午前中に訪問しました。ほとんど人がはいっておらず、好きな物を好きなだけのんびり見て回れました。紀元前の土器から10世紀以降のお寺の木彫りの像、20世紀以降の絵画など、昔から現代までの美術作品をまんべんなく見られて、思っていたより楽しめました。建物そのものも、大きなガラスのドアに外廊下がついているなど雰囲気がありました。
着物を着た日本人女性の絵や、のどかな漁村風景の中に何げなく銃が立てかけてあるなど歴史が垣間見られる絵も多かったです。
投稿日:2019年4月4日
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IAMASOULBOY
千葉3,840件の投稿
ベトナム美術を見る貴重な機会になりました
2018年11月 • 一人
ハノイ市内を徒歩のみで1日かけて散策した際に行きました。文廟を見学した後に行きました。あまり美術館ぽくない建物だと思いました。静かで平日の昼過ぎに行きましたが人は少なかったです。ベトナム美術を見る貴重な機会になりました。
投稿日:2019年1月7日
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drukair
シンガポール, シンガポール4,194件の投稿
ひっそりとしてます
2017年5月 • 一人
旧市街からちょっと外れたところ、文廟のそばにある美術館です。訪れる人は少ない感じでひっそりとしていましたが、書画とか現代画とかいろいろと展示がありました。絵が中心ですが仏像とかもあります。
投稿日:2018年4月8日
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旅する韃靼人
東京都5,682件の投稿
絵画が中心
2017年12月 • 一人
銅像・木工などもありますが。絵画が中心です。時系列で見ていくと、ベトナム戦争中は戦闘員や農作業の絵が多いです。絵具も豊富ではなかったのでしょう。水彩画や、色数が少ない油絵が多いです。80年代・90年代くらいまでは、戦争や経済状況の影響でしょうか、なんとなく暗めの絵が多い感じを受けました。2000年以降は、垢抜けした絵が多くなっています。
投稿日:2018年2月20日
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