呼子に行くのは初めてで、せっかくなら、イカをはじめとしたおいしい海産物を食べたい！と思い、旅館探しを始めました。そのなかで、とにかく食事が抜群！という複数の口コミに引かれて、こちらにお邪魔しました。
旅館、と銘打っていますが、雰囲気としては民宿に近いかな。私たちが泊まった部屋には、洗面所とトイレがついていましたが、全部屋についているわけではないようです。部屋の洗面所はお湯がでなかったので、朝の洗顔時は冷たい水がしみました。客室に多大な期待をしているわけではないこともあり、それに関しては可もなく不可もなく、です。部屋のサイズに比して、ちょっとテレビが小さいので見づらかった。エアコンをつけても寝るときには少し寒くて、勝手に布団を1枚余分にかけました。
風呂は広めの家族風呂。シャワーの勢いがすごく強かった！到着したときは私たちだけだったので、すぐにお風呂に入れる、と言われましたが、15分ほど外出して戻ったら、別のお客さんが風呂に入っていて、そのあとで、と言われました。風呂から出るのを待ち構えている感じで、すぐに夕食を、という勢いでしたが、風呂上りには少し休みたいし、髪を乾かしたり化粧水をつけたり、それなりに時間も必要です。まだもう少し待って、と何回か伝えたので、ちょっとしびれを切らしていたような印象を受けました。その辺も民宿っぽい。
そしていよいよ楽しみにしていた夕食のスタート。今回のプランは、イカ、伊勢エビ、ウニ、サザエ、アワビ、その他の刺身が味わえるという、海産物満載のプランでした。今、採れるイカの種類が小さめとのことで、イカの刺身は一人１パイずつ。まだ脚が動く活き造り状態。早く食べないと透明から白く濁ってくるとのことで、はじめに箸をつけます。頭の部分を刺身で食べたら、脚の部分はいったんさげて、天ぷらにして後から持ってきてくれます。刺身も天ぷらもおいしかったです。伊勢エビも、頭の部分は明朝の味噌汁の中身として使うとのこと。
新鮮な刺身って、どれもさっぱりしているんですね。九州特有の甘めのしょうゆとも相性がいい気がしました。茶碗蒸しも出たのですが、具材がちくわで、ちょっとびっくり。味付けも甘くて、これはいまいち。旅館の食事って、とかく茶碗蒸しが出ることが多いけれど、別に必須というわけじゃないので、ここではなくてもいいと思います。
刺身類はもちろんのこと、煮物も酢物も揚げ物も汁物も、とにかくすべてに魚介類が入っているので、たんぱく質のオンパレード。一品くらい、野菜だけのおかずがあってもよいと思いました。箸休め的なものがちょっとほしい…といった感じです。
朝食もそれなりにおいしく、前夜の伊勢エビもしっかり味噌汁になって登場しました。
あと、特筆すべきは、ご飯のおいしさ！とにかく、お米がすごくおいしかったです。銘柄を聞きたかったほど。
食事にすごい期待をして行ったので、もちろんおいしかったけれど、満足度としてはまぁまぁだな、などと思っていたのですが、これが後々考えを改めることになりました。旅の続きで行った温泉街のホテルでの食事、寿司屋、博多で訪ねた刺身がおいしい居酒屋…、それらもおいしかったのに、この「出雲」に比べると、断然、出雲のほうがおいしかった事実に気づくのです。あの時は、それなりにおいしいな、という感想でしたが、「出雲」の食事がかなりのレベルだったことにあとから気付かされました。
…というわけで、おいしいものを食べたいかた、おすすめです！