一畑薬師の境内の中にある宿坊ですが、一軒建てのコテージです。なんといっても素晴らしいのは、宿からの眺めです。コテージにはウッドデッキもあり、宍道湖が眼下に見渡せます。さらに良いのが、全く人工的な音がしないこと。車の音も、電車が走る音も、人の話し声も、何も聞こえず、鳥のさえずりだけが聞こえる、という漫画のような世界でした。
コテージの中には一通り家電製品が揃っていて、トースター、レンジ、炊飯器、冷蔵庫などがあります。水周りも綺麗で、お風呂も新しく綺麗でした。また、受付の方の説明や接客が親切で、一流ホテルと同じぐらいのレベルだと思いました。
食事は事前に予約すれば鍋の材料を用意してくれるので、それを食べるか、すぐ近くにある蕎麦屋さんか「なかやま」というお店で精進料理を食べることができます。車があれば15分ぐらいでスーパーやレストランにも行けます。「なかやま」では三日前ぐらいまでに予約をする必要がありますが、オススメです。山から山菜などを取ってきて、美味しくて本格的な精進料理が食べられます。お店の方のお話も面白いです。
宿坊ではありますが、特にお寺の厳しいルールがあるわけではなく、あるとするとバーベキューをしたい時は夕方のお勤めの時間が終わった後にお願いしますとか、ゴミは持ち帰るか、ゴミ袋を五十円で受付で買って捨ててくださいとか、それぐらいなもので、朝のお勤めも参加したければ参加する、というぐらいです。お勤めはお経を一緒に読むという20分ぐらいのもので、参加すると一緒にお茶を飲んで、他の参加者や住職とお話をする簡単なものです。
水木しげるの「のんのんばあとオレ」にも出てくる、出雲地域では有名なお寺だそうで、興味が尽きない場所でした。出雲地域に旅行する際には、絶対にここにまた泊まりにきます。