小田急線の町田駅を降り、にぎやかなエリアには背を向けて歩きながら、そろそろ店も少なくなってきたけど…と感じる頃にあります。それも、お堅い役所的な事務所が多く入るビルの2階に、1軒だけあるイタリアン。なぜここに? と思いますが、気にせず2階にあがっていきましょう。ドアを開ければ、高い天井。それほど広くはない、かといって狭すぎない店内が落ち着きます。
ディナーは、2種類のコースがメインです。4000円と7000円(共に税抜き)。コースの差は、前菜が1種増えるのと、メインがジビエやオマールになるなど、内容が豪華になるようです。でも、まずは4000円のコースをお勧め。十分に満足できます。
4000円のコースでも、アミューズ+前菜3種+パスタ(リゾットも選択肢にあり)+メイン+〆のパスタ+デザート&ドリンク、と、堂々たる内容。グリッシーニ1本と手作りのパンもつきます。
最初のパスタとメインは、それぞれ4種類の中から選べます。アミューズと前菜は基本的に「決められている」のですが、これがなかなか! 普通、前菜3種、とか言われると、大皿に3種類の前菜がちょこちょこっと盛られている印象ですが、違うんです! 3種類は一皿ずつ順番にサーブされるのです。しかも、それぞれ工夫を感じられる内容で、食材にも味付けにも変化を感じます。量も、ほんのちょぴりずつの前菜、とは言えないくらい、わりときちんとあります。この前菜3種と、そのあとのパスタを食べたあたりで、女性は結構、お腹も膨れてくるのではないでしょうか。
4000円コースの場合、メインの選択肢が肉だけなので、肉が苦手なかたはちょっと注意が必要かもしれません。メインの次にはさらなるパスタ。〆にもパスタが出るのは珍しいですよね。これは、シンプルなトマトソースにチーズがかけられたもの。でも、量を加減できるので、お腹いっぱい食べたい人は大盛りにすればいいし、少しでいい人は、少な目にできます。そんなところにも配慮が感じられるし、そういうフレキシブルな感じがなんだかちょっと嬉しい気分になります。
ワインは、ボトルかグラス。グラスワインは、白、赤、それぞれ3種類ほどもってきて説明してくれるので、その中から選びます。スパークリングは1種類でした(フランチャコルタ!)。デキャンタはないそうです。
とにかく、4000円というコース料金からすれば、量・質ともに、かなり満足できる内容です。注意すべき点は、最初のパスタとメインは選択肢がいくつかあるけれど、テーブルごとに同じものを選ばなければならないこと。価格を抑えるためかとは思いますが、好き嫌いが多いとか、食べられないものが多い人と一緒に行く場合は、気をつける必要がありますね。私は鴨、私は牛、というわけにはいかないので。
駅からは少し離れた場所、路面店ではなくひっそりとしたビルの2階、控えめに存在する店ですが、行ってみる価値は十分にあると思います。
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