昔のことですが、少し離れた駐車場に車を駐めてフロントに行くと、チェックインの際に車のキーを預けろと言われて、嫌でしたが仕方なくキーを預けました。何の目的かも説明はなく、無賃宿泊を防止するためかと思いました。

翌日のチェックアウトの際、外は雨がザーザーと降ってました。気を利かせて玄関前まで車を移動したのでしょうが、納車したての車を断りもなく移動して、ドアの内側やフロアが雨で濡れていたので非常に不愉快な思いでした。

見ず知らずの従業員に、こだわって買った車を勝手に触られたことも嫌でした。

　５月中旬の週末に家族で訪問。週末の予約は割と先まで埋まっていました。HPにあるとおり温泉街の町中にあるロケーションです。駐車場は歩いて２分ほど。チェックインの時間は割と厳格ですが、食事前にスパークリングワインを含むウェルカムドリンクをいただけます。館内はバリアフリーとは言えず、客室階と食事処・大浴場は階段で、それ以外の動線も２～３段の段差がどうしても避けられません。お部屋の希望を伝えてなるべく配慮していただいたのですが、足が悪い向きにはなかなか厳しいかも。お風呂は大浴場と予約なしの貸切２か所。今回、遠刈田の公衆浴場がかなり熱いことに驚いたのですが、こちらのお宿はぬるめに調整してくれているので長湯もできます。
　こちらの売りである食事はなかなかに圧巻です。朝夕ともにバイキング形式でいただける「おばんざい」があり、これが大変おいしい。特に夕食時の玉こんにゃくと肉じゃがは出色の出来栄え。いわゆるクラシックな懐石スタイルではなく、小料理屋風に手の込んだ料理が出来たてで供されます。なお、アルコールメニューは種類や銘柄が豊富な分、東北にしてはやや高めの価格設定です。最後のご飯も美味しいのでおばんざいを食べすぎると、皆さんここで悔やむはず。デザートまでいただいた後に、部屋で食べるお夜食にとフルーツの盛り合わせまでご用意があります。
　朝食で珍しいのはスープカレーが用意されていたこと。こちらもマイルドな味付けながら多種の野菜が使われていて朝のカレーにふさわしい。フリードリンクにシャンパンが用意されているのでドライバーは後ろ髪がひかれる思いです。
　最後のチェックアウト時にはバターの香りたっぷりな自家製のデニッシュとクロワッサンのお土産が。しかもこれもすごく美味しい。
　とにかく滞在中は食のオンパレードです。好き嫌いや食べられないものは早めに宿に伝えて、あとは気兼ねなく料理を満喫することをお勧めします。

料理は本当に凝っていて、どれもおいしかった。それ以外にも、部屋の鍵が２本ある、廊下が暖かい、風呂へ行くときのかごがある、趣味の良い土産物コーナーがある、銘酒十四代が酒リストにある、朝食にシャンパンがある、出発の時に靴を温めておいてくれる、出発時においしいパンをくれる、等あると良いなと思うものがすべてある旅館だった。従業員の対応も素敵だった。