橋津屋さんの周辺住人の評判はすこぶる良いです。
宿泊は別邸の琥珀。一般旅館でのスイートクラス。
近年、三朝温泉では3軒、他の地域でも同クラスのお部屋に宿泊してきましたが、気難しい母に初めて「また泊まりたい」と言わせた旅館です。近年は利用ませんが、活況を呈していた時代の三朝温泉に女将で有名だった別の旅館を数回利用しています。
到着すると玄関番と仲居さんの二人がお出迎え。駐車場へと車の前を走って誘導してくださる。チェックインは部屋の中で簡潔に済まされ、到着後の疲れを感じさせない。諸外国でも超高級ホテルでしかないサービス。旅行者にとってこれは大変重要なんです。
接客サービスは、田舎くささが残る(すいません)が、そこに古きよき温泉のおもてなしのルーツ、風情を感じる。これは評価が割れようが、温泉宿に都会のスマートさを求める方がミスマッチングかなと。
部屋は清潔感で溢れていて、欲しいものがすぐに手に取るようにわかる配置。
併設の内湯と露天風呂や庭、縁側も素晴らしい。張り湯と温泉を明確に区分しているあたりも感心する。ベッド・寝具・枕、どれをとっても文句のつけようがない。バスタオルも人数分以上あり、温泉好きの身としてはありがたい。
設計者の品の良さと宿泊利用者サイドからのアプローチが最高の空間を作り出している。
斜め前の建物が離れの浴場(雨情)。この設計も素晴らしい。露天風呂では花が咲き、風情を感じる。落ち着いてゆっくりとつかれるお風呂だった。こうなると時間に余裕がなくキャンセルした貸切用のお風呂(吟湯)も入ってみたくなったが後の祭り。
本館はこじんまりしているが、昨今改装され明るくほっとする畳張りのフロント。
到着時、足が不自由な母がいると伝えると、本館2階に用意されていたものを速やかに1階へ変更してくださった。さらに、突然の注文で夕食の1名追加も何なくこなして頂き、ありがとうございました。難点は、別邸宿泊者の食事が本館まで数十メートルだが一般道を歩かねばならないこと。
夕食の評価は意見が割れました。不味いというのではなく、おいしいがその評価レベルで。母は高得点をつけていましたが、残念ながら私は同クラスでの一般的レベルの評価。
母は4日前、姉はまさに誕生日であったため、記念のコース(忘れられない記念日)を頼んでいたのでシャンパン(ランソン)(選択で地酒の大吟醸)とケーキ(ホール)のサービスがつきました。美味しかったですよ。
翌朝の朝食時、足の不自由な母のため、朝食会場のご配慮は大変ありがたかったです。
本館の施設もお風呂や部屋を覗いてみたかったなと思わせたり、研修生のぎこちない対応すらも旅の良き思いでとしてしまうそんな素晴らしい旅館でした。