標高500メートルの所にある華もみじさんは、4月も半ばというのに「寒い」と感じられる所にあります。
熊本からレンラカーで向かって1時間10分くらい。
宿に近づき、大きな道から案内に従って小さな道に入ると、「この先に旅館がある？？？」と思うような道が続きます。
が、いきなり眺望が開け、華もみじさんが出現します。まさに「隠れ宿」

大きな玄関に二間続きの和室。そのひとつにはこたつがしつらえてあり、二日前に雪が降りましたと言われてびっくり。
お部屋には檜風呂があり、その横のベランダには露天風呂もあります。
お部屋に入ってみると、目の前に雄大な南阿蘇の景色が広がり、心がゆったりします。
ゆ～～～～ったりとした時間を、まるでおうちに居るように楽しむことができるお宿です。

夕食がまた素敵でした。
煮た魚や焼いた魚がダメな父。そのことを事前に宿に伝えておいたのです。
そしたら、夕食のみならず、次の朝の食事にも別のものを出して下さったのに感激！
しかも、変わりに出していただいたお料理もとってもおいしかったと、大喜びの父。
全体的にお料理はとてもおいしかったし、人も素晴らしかったです。

事前に父のことを伝えたメールに、結婚記念日の旅行であることを書いていたのを覚えて居て下さり、チェックアウトの時にプレゼントを用意して下さっていたのに感激しました。

売店も自販機もない、本当にくつろげるお宿でした。

４月の平日に１泊。全９室のこぢんまりとした宿です。景観と露天風呂付きの客室を重視し、華もみじを選びました。
①部屋：和室２間続きで使いやすいです。高級そうな木のテーブルがまず目につきます。テレビは家のより小さかった。トイレは広いです。部屋自体はこれといって特徴はありませんでした。
②部屋の露天風呂：三方は覆われています。写真や図面で見るより全体のスペースは小さく、目前の山を眺めるのみ。天気が良ければ星空が見えそう。到着した時点で湯は張られていて、ゴミや虫が入らないように木の蓋がしてあります。誰にも見られていないと思いつつ、濃い霧が近づいてくるのを待ってザブーンとつかります。至福のひとときです。肌がすべすべになります。
③大浴場：扉を開けるとスリッパを脱ぐスペースになっていますので、スリッパが置かれていなければ独り占めです！朝と夜入浴しましたがどちらも貸切状態でした。こぢんまりとした大浴場ですが、こぢんまりしたサウナが併設されています。熱いのが苦手な私は５分と経たないうちにギブアップ！
④料理：熊本といえばやっぱり馬刺！期待通り出ました！馬刺とたてがみ！馬刺にたてがみを巻いて、ニンニクの利いたタレ（このタレが美味）で食します。たてがみは見た目は白（一見してラードのような感じ）で味はないそうです。生まれて初めての食べ物に出会ったことに感動です。あと、ぶりの頭を２日間煮込んだものが出ました。煮魚は食べたことがありますが、骨まで食べられる頭は初めてで、息子がはりきって食べていました。
⑤サービス：到着すると小さいカップ入れたコーヒーを出してくれます。部屋に入るとフルーツの盛り合わせが置かれています。ただ、りんごとか自分で剥かないといけないので、めんどくさがりの私は切り分けてあったメロンのみいただきました。華もみじの感想は分かれそうです。豪華なホテルでいろんな風呂を楽しみ、牛肉をがっつり食べたい方よりも、自然の中できれいな空気を吸い、静かにゆったり過ごしたい方向きだと思います。私は前者で息子は後者の華もみじ派です。

今回は九州新幹線の試乗会に当選して、主人が昔から南阿蘇のローカル列車にも乗りたいということで、旅行サロンでオススメだということでお邪魔しました。本当に何一つ不満などない満点の旅館でした。久しぶりに『また来たい』と思える旅館で、是非次は桜の季節にまた熊本から足をのばす予定です。
久々に温泉旅館で何一つ不満の残らない最高の旅館に巡り会えました。
主人のわがままで希望の駅に送り届けてもらいありがとうございました。おかげで雄大な南阿蘇の景色を満喫しながらゆっくり旅ができ主人も息子も大喜びでした。

また一年に一度は泊まりにいきたいです。